タイトル : 不思議な木の実 投稿日 : 2006/11/27(Mon) 15:13 投稿者 : モモ
ある晴れた日、ライドネルの宿屋の一室からレア物について熱く語る声が聞こえてきた。
その部屋の中には熱弁をふるっている男が一人とそれに無理矢理つきあわされている男女が三人。
もちろんしゃべっているのは聖ヘレンズ国四大将軍の一人カイン・ヴァンスである。
そして後の三人は、同じく四大将軍の一人ユウ・スティン、その兄ルイ・スティン、
最後に精霊術士のフリージア・ラスターである。
カイン 「この壺はな、紀元前500年前に人魚が作ったとされている壺で、こっちの傘は・・・」
ユウ 「もう充分わかった。もうやめろ。」
カイン 「いいや、まだまだあるぞ!!フリージアはまだ聞きたいだろ?」
フリージア「はい!その石は何ですか?」
カイン 「それはだな、人類が生まれる前にドラゴンが作ったとされている石、その名も『ドラゴリラ・ストーン』だ!!!」
ユウ 「ド、『ドラゴリラ・ストーン』!?なんかドラゴンかゴリラかわかんねーな。」
ルイ 「それよりテイルとルカは何処に行ったんだ?」
フリージア「そういえばいないね。」
ユウ 「あぁ、あいつらなら森に木苺を取りに行くっていってたぞ。」
その直後ルカとテイルが大きな風呂敷を抱えてやってきた。
ルカ 「ユウしゃん、ユウしゃん珍しい木の実を見つけたダニよ!」
カイン 「なにっ!?レア物か!?」
テイル 「これデシよ。」
テイルが広げた風呂敷にみんなの視線が集まる。お世辞にもおいしそうとは言えない柄ばかりだ。
ルカ 「これキレイダニ!ユウしゃんこれ食べてみてダニ♪」
ルカが指さしたのは緑色で派手な黄色の星模様のついた木の実だった。
ユウ 「えっ・・・これをか!?さすがにこれは・・ふがっゴクンっ。」
フリージア「ユウ大丈夫?」
ユウ 「あぁ、なんともな・・うぉっ!」
ルイ 「どうしたユウ!!」
ユウ 「か、体が熱い・・・」
その瞬間ユウの体が光った。次の瞬間みんなは我が目を疑った。
カイン 「ユウ、その体どうした!?」
ユウ 「えっ?うわっなんだこれ?」
なんとユウの体がすごい筋肉質に、つまりマッチョになっていたのである。
フリージア「今の木の実が原因かなぁ?」
ユウ 「ルカっ!どうしてくれるんだよぉ〜。」
テイル 「次はこれを食べてみてくださいデシ♪」
そう言ってテイルは茶色で赤いハート模様の実をユウの口に投げ込みました。
ユウ 「ふがっ!ゴクンっ」
ルイ 「おいユウ大丈夫か?」
ユウ 「うぅ・・・うわぁっ!!」
また突然ユウの体が光り出した。次の瞬間ユウの体は元に戻っていました。」
カイン 「良かったなユウ、元に戻って。」
ルカ 「良かったダニ〜♪」
ユウ 「『良かったダニ〜♪』じゃねぇよ!」元はといえばお前がなぁ・・」
その時である。どこからともなくあの恐ろしい声が聞こえてきたのは・・・
トレビアン「カインちゅわぁぁぁん!!会いたかったわぁぁぁん!!」
一同 「げっ」
トレビアン「あら、感動の再会で『げっ』とはなによ、『げっ』とは。
こんな所でも会えるなんてやっぱり私たち運命の赤い糸で結ばれて・・ふごっゴクンっ」
トレビアンが話し終える前にフリージアがあの緑色の木の実をトレビアンの口の中に投げ込んだのである。
フリージア「さっ、もうそろそろ行きましょう♪」
フリージア以外の三人と二匹 「すげぇ・・・」
トレビアン「あっちょっと待ちなさいよ!っていやぁ〜ん!」
突然トレビアンの体が光り出し、体がマッチョになっていた。
トレビアン「やだっ!ちょっとなによこれ・・ってあら?」
もうその場にはマッチョになったトレビアンと、怪しげな木の実達しか残っていなかった。
トレビアンが元の体に戻ることが出来たのは十六種類あったうちの十六個目。
そのため何度も体が変化したため、トレビアンは一週間寝込んだという。
終わり
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