俺は・・・死ぬのか? 投稿者:ハルマキ 投稿日:2007/04/05(Thu) 18:38 No.50
-ガイア暦1657年- ヴィッツア大陸 グランドパレス地方
雪が降りしきる白銀の森の中を 一人の青髪の青年と、一匹の子猫の聖魔が歩いていた。 青髪の青年の名はルイ・スティンといい、 聖魔の名はテイルといった。 彼らはある男を追って旅していた。 魔王に仕える魔将軍の一人バジル・・・ ルイの父親を殺し、さらには自分の妹のような存在だった フィーナを殺した極悪非道の男である。 「バジル・・・お前はどこにいるんだ!!」 彼は叫んだが、当然この森にバジルはいない。
白銀の森の中を歩き続けて丸二日経ったとき、 突然ルイが苦しみだした。 「・・・っ!」 「ルイしゃん・・・大丈夫デシか・・?」 テイルが彼を気遣い、声をかける。 「問題ない・・・」
-テイルに心配はかけたくない-
彼はそう思ったのだろう。 立ち上がり、再び歩き始めた。 だが、歩く度に痛みが増してくる。
彼は肩を負傷していた。つい最近バジルと戦った際に。
あの時、彼はバジルに殺されそうになった。 しかし、キリトという男の出現でバジルは撤退していった為、 彼は近くの村の人に助けられ、なんとか一命は取り留めた。
肩の傷もそのときに介抱してもらったのだが、 今見ると、包帯は紅く変色していた。 傷口が開いたのである。
-くそ・・・。-
だんだんと痛みが彼の身体を蝕んでいく。 「ルイしゃん・・・さっきから顔色が悪いけど、 本当に大丈夫デシか?」 テイルはだんだんとルイの容態に気づいてきた。 そのとき、彼は一つの標識を見つけた。 「ルイしゃん!この先にスノースリーブスっていう村が あるみたいデシ! そこへ行けば、きっと体調も良くなるデシ!」 「・・・そうだな・・・」
-スノースリーブスの道-
相変わらず白銀の森が続く。 しかし、この辺では魔物が出現していた。 とは言っても、出現するのは 低レベルの魔物、「雪猫」だけ。 いくら負傷しているとは言っても、 ルイの敵ではなかった。 手持ちの大剣をふるい、次々と敵をなぎ払っていった。 だが、やがて彼の体力にも限界が近づいてきた。 だんだん足元がふらつき、そして倒れた。 「ルイしゃん!」 テイルは彼に近づいた。 「問題・・ない・・・。かすり・・傷だ・・・」 「かすり傷どころじゃないデシ! ルイしゃんがここで死んだら、パパさんやフィーナしゃんの 敵を討てなくなるデシよ!」
-確かにそうだ・・・ 俺がここで死んだら、親父やフィーナに顔向けできない・・・ そして、あいつ・・・ユウにもな・・・-
「ルイしゃんダメデシよ!死んじゃイヤデシよ!」 テイルの声がだんだん涙混じりになってくる。 「ルイしゃん・・・お願いデシ。 死なない・・・・」 テイルの話し声が途中で途切れた。 何かを察知するかのように、森の入口のほうを見る。 「ルイしゃん!誰か来るデシよ! もしかしたら、人かもしれないデシ! ルイしゃんを助けてくれるようお願いしてくるデシよ!」 「待て・・・テイル・・・」 ルイがテイルを引き留めた。 「もしも・・・聖魔を・・狙っている連中だったら・・・ どう・・するんだ・・・?」 「大丈夫デシよ! 猫のふりをして、近づくデシ〜!」 「ふ・・!・・わかった・・・ 気を・・・つけろよ・・・」 「はいデシ! だから、ルイしゃんも死なないでくださいデシ!」 「・・・ああ・・・」 こうして、テイルは森の入口のほうへと 向かっていった。
あれからどれくらいの時間が経ったのか・・・ テイルはまだ戻ってこない。
-まさか、捕まってしまったのか・・・?-
悪い予想がルイの頭をよぎる。
-俺も・・・ここまでか・・・-
彼は目を閉じようとした。
-すまない・・・親父、フィーナ・・・、ユウ・・・-
その時だった。 何かがこっちに向かってくる足音が聞こえてきたのだ。
これは、ルイが フリージアとジャンと出会う直前の話である-
あとがき 孤高のカラスさんが 本編や外伝では見えない部分を書いた投稿小説を見て、 「ああ!僕もこんなの書いてみたいな〜!」 と、思い立ったのが始まりです。 ルイがお気に入りキャラなので、 彼が本編でフリージアとジャンに出会う前の話にしよう! そう思い、書き上げたのがこの小説。 文がぐちゃぐちゃなような気がしますが、 読者の皆さんに話が伝わっていただけば、光栄です。
では、この辺で失礼します!
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