◆劇場版FREEJIA トレビアンの逆襲◆ 第1回聖ヘレンズ王国大食い大会 ガイア暦1659年、聖ヘレンズ国は魔族の手から解放され、将軍の一人シェイド・ハー ベルトが国王となり、「聖ヘレンズ王国」を立ち上げた。 そしてしばらくたったある日・・・ 「あー暇だなー」 シェイド国王が今日も退屈そうにしている。 「確かに。最近魔族の襲撃が少なく、我々の仕事もほとんどない状態だな」 新たに聖ヘレンズ国の将軍となったルイ・スティンが頷く。 「あーあ、何か楽しいことないかなー俺は暇で暇で仕方ないぜぇー」 同じく将軍であるユウ・スティンが愛剣であるエデンズブレイドを振り回しながらぼ やいている。 「ユウ、無暗に剣を振り回すな!危ないし、ハゲるぞ!」 「ハゲは関係ないだろぉ!」 「間違えた、白髪増えるぞ!」 「確かに・・・最近白髪が・・・ってルイ兄!俺の髪は白髪じゃなくて銀髪だ!」 「そうか・・・間違えた」 「おいおい、間違えんなよぉ・・・」 「問題ない、かすり傷だ!」 スティン兄弟がくだらないコントをしている中、シェイド国王は一人で考えていた。 「何か楽しいことか・・・、おいお前たち、今から『聖ヘレンズ国大食い大会』を開 くぞ!」 「何ぃ!」 「何だと!」 兄弟が驚く。 「そうだ、楽しいことといったら祭りだ!祭りといったら大食いだ!ちなみに私はコ ーヒーはブラックしか飲めない!」 「でもよぉ、いきなり大食い大会だなんて、食材はどうやって用意するんだよ!」 「知らん、お前らで用意しろ」 「ええっ!そんな無茶な!」 「早くしろ、開催は明日だ!遅れたらクビにするぞ!今は景気が悪いんだ!」 「わ、わかったよ・・・じゃあ、食料調達に行くとするか、ルイ兄!」 「ZZZ・・・」 「寝るな!」 こうしてスティン兄弟は大会用の食料を集めに一日中大陸を駆け回りましたとさ。 そうして向かえた大会当日 「さあ始まりました第1回聖ヘレンズ王国大食い大会!司会はこの私、カスミが担当 させていただきます!」 「さぁ記念すべき第1回戦は、この2人だぁ!いったいどんな熱いバトルが繰り広げ られるのか!?」 第1回戦 リュウ・ミスティVS謎の美少女(?)トレビアン・G・マンダム 「おお、俺は腹減ってしょうがないぜー早く食いモンだしてくれよー」 「おおっと!これはいきなり大物登場だぁ!今大会の優勝候補でもある、通称『大食 いのリュウ』だぁー!って何で生きてるの?そんなことは関係ない!さぁ、そして彼 に挑むのはこの選手だー!」 「ハ〜イ♪もっと足を高く上げて!はい、ハイッ、HIGHィィィィ!」 「おお!これはこれは南クロス王国王子のトレビアン選手だぁ!しかしトレビ選手、 このリュウ選手にどう対抗する!?」 「何だこの弱っちそうな奴!俺の勝ち決定だな!」 「何ですってこの餓鬼!見てらっしゃい!私は今日の日のために漢字ドリル一日3ぺー ジやって来たのよ!」 「おお、食べ物の到着だぁ!第1回戦目のルールは・・・」 ざわ・・・ざわ・・・ カインの人形焼き早食い対決 「おお、この人形焼きカイン将軍そっくりじゃん!でも美味そぉ!この勝負、俺がいただ いた!」 「それではレディファイト!」 バクバクバク・・・ 「おおっとリュウ選手、何という食べっぷり、次々と人形焼きを頬張る!流石は優勝 候補選手であって、恐ろしい速さで平らげる!そしてトレビ選手は・・・」 「カインちゅわ〜ん♪この私が全部食べてあげるぅ!ムシャムシャムシャ、ゲホッ ゲホッ」 「こ、これはなんとも恐ろしい速さ、最早人間の領域を超えている!」 「53皿目、おかわり行くわよぉ!」 「何・・・だと・・・」 「おっと!リュウ選手、唖然とした表情でトレビ選手を見つめる!これは勝負ありだ ぁ!」 「私のカインちゃんへの愛は、終わらないわ♪」 「第1回戦、トレビアン選手の勝利だぁ!」 第2回戦 キリトVSユウ・スティン 「おおっと第2回戦、何故か魔族から参加、キリト選手と我らが聖ヘレンズ将軍ユウ 選手だー!それでは各選手一言ずつどうぞ!まずはキリト選手から」 「世間では最近同名の二刀流の剣士が有名になっていますが私とは何の関係もありま せん。それでは始めましょうか、哀愁のカタストロフィーを」 「おっとキリト選手、クールに決めてきたー!続いてユウ選手」 「俺様の愛と愛と愛でぇ、この勝負勝ってみせるぜぇ!」 「おいしっかりしろユウ将軍!」 「何が愛だ!気持ち悪い!」 「ま、待て!ペペロン5号ー!」 「愛で地球は救えない」 「おーっとギャラリーからユウ選手に対する罵倒がぁ!これはユウ選手、大丈夫なの か!?」 「がびーん」 ユウの攻撃力が500下がった! ユウのやる気が30下がった! 今日のおやつが3減った! 来週提出の課題が1増えた! ユウは戦意を喪失した・・・ 「おっとユウ選手!完全に戦意を喪失したぞ!よってこの勝負、キリト選手の勝利だ !」 「ありがとうございます」 ちなみに第2回戦の食材はキリト選手の大好物、たこわさびでした。 こちらはスタッフが美味しくいただきました。 第3回戦以降はみなさんのご想像にお任せします。 「やってまいりましたこの大食い大会も遂に決勝戦、白熱の予選を勝ち抜いたのは、 この2人だぁー!」 決勝戦 スノースリーブスの村長老ザクソンVSトレビアン・G・マンダム 「ふぉっふぉっふぉっ、優勝はこのわしがいただくぞい」 「おだまりなさいこのジジイ、勝つのは私よぉー!」 「さぁ決勝戦のバトル内容は、これだー!」 カイン・ヴァンスの踊り食い 「おっとこれは誰もがこの世から姿を消したとか言われていたカイン将軍!まさか生 きていたとは!会場まで連れてきたシオン・アスタークさんに一言聞いてみましょう」 「何か山奥でアベルとか名乗って修行してたから引っ張ってきた・・・それだけだ」 「なんとなんと、カイン将軍は山で修行していたとは!これは某ポ○モントレーナー もびっくりだ!それはそうと決勝戦、スタートです!」 「あらー会いたかったわよーカインちゅわ〜ん♪」 「何なんだこれは一体!ってトレビアン!止めろぉ!」 「また名前で呼んでくれたわねぇ!今度は生で食してあげるわぁ!」 「頼む、止めてくれ、うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」 ギャラリー 「いいぞーやれートレビアン!」 「カイン将軍なんか食べちまえ!」 「わけがわからないよ。人間って生き物は」 「いつ食べるの、今でしょ!」 「今、誰かの時間が止まった・・・」 「肉を食え!」 「トレビアン選手、人間とは思えない表情でカイン将軍に飛び掛かる、そしてむさぼ りつく!」 この先もご想像におまかせします。 数日後、ヘレンズ城にて 「大食い大会、大成功だったな」 シェイド国王が満面の笑みを浮かべる。 「そうだな、またやろうぜ!なぁルイ兄!」 「聖ヘレンズイェイイェイ!聖ヘレンズ最高ぅ!ヒャッホウ!」 「ルイ兄が、壊れた・・・」 おわり ◆投稿者のコメント◆ 楽しんでいただければ幸いです。 ◆企画者のコメント◆ 剣術大会・・・ではなく、大食い大会の激しいバトルですね。 まさかのトレビアンが大食い対決で実力を発揮するとは驚きです。 漢字ドリルを1日3ぺージやったかいがあったようですね(笑) そして大会中にルイの身に一体なにがあったのでしょうか。 完全に精神が壊れてしまっているようです(汗)