◆ロキの釣り日記◆ この出来事は1年前の事だった。 どうしてこうなったと後悔してるロキであった。 ロキ「よし釣りにいくか」 サキ「お兄ちゃん釣りに行くの?」 ロキ「サキも来るか?」 サキ「お兄ちゃんがいくなら私も行く」 ロキ「じゃ行こうか」 サキ「お兄ちゃんいつものところだよね?」 ロキ「ああいつものところだ」 ロキ「じゃ出発だ」 そこは歩いて10分の近所の湖であった。 ここの湖は魚がいてよく釣れると言う。 ロキは大の釣り好き、しかし腕はそんなに良くなかった。 さて目的の場所に着いた。今は昼の12時になった。 釣るぞと思ったら一人そこにいたので挨拶しようとロキは思った。 ロキ「おじいさんこんにちは。おじいさんも釣りをするんですか?」 おじいさんはロキの言葉に気付いてこちらに顔を向けた。 おじいさん「こんにちは、若者よ釣りは初めてかい?」 ロキ「いいえ、自分はもう何年もやっています。しかし趣味でやっているもので」 おじいさん「そうか」 ロキ「ところでおじいさんはもう何年もやっているんですか?」 おじいさん「儂か、儂はもう50年もやっている」 ロキ「50年!!!!!、ベテランですね」 サキ「すごいですねおじさん」 おじいさん「儂なんかまだまだじゃ」 おじいさん「他に聞くことはあるかの」 ロキ「もうありません、ありがとうございます」 おじいさん「なんか困ったがあったらまた訪ねてくるのじゃ」 ロキ「はい、その時はまた来ます。」 おじいさんは顔を戻し釣りに集中し始めた。 ロキ「よし俺も釣りを始めるぞ」 サキ「お兄ちゃん頑張って」 早速ロキは釣りに挑戦した。 釣りをしてから2分後・・・・ ロキ「来た」 早くも来た ロキ「長靴だ・・・」 サキ「残念だったね」 ロキ「次があるぞ」 さらに釣りをしてから4分後・・・・ ロキ「来たぞ」 さあ次はなんだろう ロキ「がらくただ・・・」 サキ「また残念だったね」 ロキ「くそ、今日は調子が悪い」 ロキ「せっかくお昼ごはんは魚にしようと思ったのに」 サキ「そういえばお弁当作ってきたよ」 ロキ「なんだそれなら早く言ってくれればいいのに」 サキ「もう」 そうして和やかな食事が始まる。 サキ「お兄ちゃん、今日はお兄ちゃんの好きな卵焼きだよ」 ロキ「おおそうか俺の好きな卵焼きか、ありがとう」 あとは、ウィンナー、野菜にのり弁でその他諸々・・ ロキはあまりの美味しさに勢いよくかきこんだ。 ロキ「ごほほ・・・」 サキ「お兄ちゃん大丈夫?」 ロキ「大丈夫じゃない」 サキ「ここにお茶があるから飲んで」 ロキは勢いよく飲んだ。 ロキ「ふぅ」 サキ「そういえばお兄ちゃんもうすぐ誕生日だったよね」 ロキ「そうかもうそんな時期か」 サキ「お兄ちゃんのためにプレゼント用意したんだからね」 ロキ「おおそうかそれは楽しみだ」 サキ「楽しみに待っててね」 2人は楽しい雑談をしながら時間が過ぎていった・・・・・ 時間をみるともう3時になっていた ロキ「もうこんな時間か」 ロキ「よし釣りを再開するぞ」 再びロキは釣竿を持って魚が来るのを待ってた。 30分後 ロキ「来た」 今度こそ・・・ ロキ「カバン・・かぁ・・・」 ロキ「誰だこんなところにカバンを捨てたのは・・・」 サキ「まあお兄ちゃん気を落とさないで」 ロキ「これが最後だからな」 ロキはいいまで以上に集中力を見せた。 1時間30分後・・・ ロキ「これが最後だ!!!!!」 会心がきたか・・? ロキ「魚の骨・・・」 サキ「魚は魚だよ。今までのよりは」 サキは必死にフォローした。 そしてちょうど5時を回ったところで急に空に雲が増えはじめ、雨が降ってきてしまった。 サキ「キャーーーー」 ロキ「うわ」 2人とも雨に濡れるのは嫌なので隠れるところはないか必死に探している。 サキ「お兄ちゃんあそこに休むところあるわよ」 2人は木陰の所を走った。 サキ「ちょっと濡れちゃったね」 ロキ「まさかこんなところで雨が降るとは」 サキ「クスクス・・・」 ロキ「なんだよ急に笑って」 サキ「ほら子供も頃にもねこうやって一生懸命探してた時があったんだなあと思って」 サキ「それがもうおかしくって」 ロキ「なんだそんなことか」 サキ「クスクス」 サキの笑顔にロキも自然と笑みが溢れれる。 しばらくの間2人は楽しそうにその場にいた。 ロキ「雨が止んだな」 サキ「そうね」 ロキ「さて帰るか」 サキ「うん、帰ろ」 2人は楽しく歩いて帰りました。 ロキ「ふぅ」 その日ロキは日記をつけてから穏やかな眠りについた。 ◆投稿者のコメント◆ 稚拙な文章ですがここまで読んで下さってありがとうございました。 ◆企画者のコメント◆ 兄妹の日常を描いた、ほのぼのとした物語で和みます。 完璧だと思われたロキにも、苦手なものがあったようですね。 でも魚の骨を釣ったロキは、ある意味凄いと思います(笑 サキの兄に対する優しさにホロリときました。 ロキには、いつか大物を釣ってほしいものです。