◆バンガードの決断◆ 男はある場所に来ていたその場所はレモリア城下町のコーヒーショップ 男「遅いな…」 そこから一人の女性が走ってきた 女「ごめんバンガード、待った?」 バンガード「正直かなり待ったぜ、今日はどうしたんだよイルミナ」 イルミナ「いやね、服を選んでたら送れちゃって」 バンガードとイルミナは付き合ってから半年になる 今日はイルミナの兄のルークの目を盗んでデートをしている バンガード「じゃあ、今日はどこ行く?」 イルミナ「そうねぇ…じゃあ、雑貨屋に行かない?」 バンガード「ん?何か買いたい物でもあるのか?」 イルミナ「うん、ちょっとね」 バンガード「解った、そんじゃ行くか」 店員「カプチーノ2つで60ペインになります」 イルミナ「はい、じゃあこれで」 バンガードの分まで払おうとするイルミナ バンガード「おい、自分の分は自分で払うよ」 イルミナ「大丈夫、バンガードお金あんまりないでしょ?」 バンガード「うっ…それはそうだが」 イルミナ「それに、これは遅刻した罰金って事で」 バンガード「そっか、今度ちゃんと返すからな」 店を出る2人そして、雑貨屋へ向かう バンガード「…」 イルミナ「…」 バンガード「…」 イルミナ「…」 バンガード「…」 イルミナ「…」 バンガード(心の声)「会話が出てこない…」 バンガードとイルミナ「あっ…あのさ!」 バンガード「って、なんだ?」 イルミナ「ううん、バンガードから言って」 バンガード「そうか、じゃあ」 ドンと何かにぶつかるバンガード バンガード「ん?」 子供「うっ…ひっく…」 バンガード「どうした?」 子供「うっ…お母さんと…はぐれ…ちゃった」 バンガード「そっか…」チラッ イルミナを見つめるバンガード バンガード(心の声)「今はイルミナとデートしてるからなぁ…」 子供「ひっく…ぐす…」 バンガード「うっ…」 バンガード(心の声)「目の前の子供が困っているのに、何もしないなんてバンガーズ失格だ」 バンガード「すまんイルミナ!」 イルミナ「え?」 そして、走り去っていくバンガード イルミナ「バンガード…」 バンガード「お前名前は?」 子供「うぅ…カズ」 バンガード「そうか、カズか良い名前だな」 カズ「…うん」 バンガード(心の声)「あれ?何でだろう、カズって名前に物凄い親近感を覚える…」 バンガード「そうか、カズはハンターになりたいのか」 カズ「うん、いつかは僕もオリオンの翼みたいになりたいんだ!」 バンガード「そうか」 カズ「あっ、お母さん?」 バンガード「え?」 カズの母「カズ?もしかしてカズなの?      もう!一体どこ行ってたの凄く探したのよ」 カズ「おかあさーん」 カズの母「どこのどなたか存じませんがありがとうございました」 バンガード「いや、良いって事よ」 カズの母「本当にありがとうございました、ほらカズもお礼言いなさい」 カズ「お兄ちゃんありがとー」 バンガード「おぅ!もう迷子になるなよー」 イルミナ「バンガード…」 バンガード「ってイルミナ!       すまねぇ、遅くなっちまった」 気が付けば陽がすっかり落ちてしまっていた イルミナ「もういいよ!」 バンガード「すまねぇ!」 イルミナ「もう買ったし」 バンガード「本当にすまねぇ!」 イルミナ「バンガード」 バンガード「ん?」 イルミナ「お誕生日おめでとうー」 バンガード「え?」 バンガード(心の声)「そうか、今日誕生日だったのか…」 イルミナ「はいこれ、雑貨屋で買ってきたの」 バンガード「これ…バンダナ?」 イルミナ「そのバンダナ結構ボロくなってるでしょ?」 バンガード「あぁ…もしかして、雑貨屋で買いたい物って」 イルミナ「う…うん」 バンガード「そうだったのか…本当にすまねぇ」 イルミナ「良いよ、だって、バンガードの事だもん      そういうのって放っておけないもんね」 バンガード「イルミナ…」 バンガード(心の声)「俺は、色々してもらってばかりだ…」 バンガード「イルミナ!」 イルミナ「何?」 バンガード「ちょっと待っててくれねぇ?」 イルミナ「え?」 タッタッタッタまたも走り去るバンガード イルミナ「バンガード?」 それから10分後バンガードが走って来た バンガード「はぁ…はぁ…待たせたな」 戻ってきたバンガードは息をかなり切らせていた イルミナ「どこ行ってたの?」 バンガード「これ…」 イルミナ「これって、髪留め?」 バンガード「お前に似合いそうな物、これくらいしか無かったんだ」 イルミナ「…」 普段のバンガードではあり得ない行動だった その行動が凄く嬉しかった バンガード「気に入らなかったか?」 イルミナ「ありがとう、一生大事にするよ」 バンガード「そうか!」 イルミナ「…」 バンガード「…」 イルミナ「…」 バンガード「…」 イルミナ「…」 バンガード「…」 暫くの沈黙の後にイルミナが口を開いた イルミナ「バンガード」 バンガード「ん?」 イルミナ「私、すっごく幸せだよ」 バンガード「!?」ドキッ バンガード「そうか」 空を仰ぎバンガードはこう思った バンガード(心の声)「いつか絶対言うぞ、結婚してくれって           って、言ってもあのルークさんが居るからなぁ…」 その後の彼がどうなったかは知らないがきっと幸せにやっているだろう というより、幸せになってもいい筈だ え?私が誰かだって? うーん強いていうなら                 二人の恋を見守る神様かな                                         END ◆投稿者のコメント◆ 今年もフェスティバルに投稿させていただきます。 今回はバンガードについて書きましたがちょっとキャラ崩壊をしてるかもしれません でもこうだったら良いなというのを思いで作りました。 ◆企画者のコメント◆ バンガードとイルミナの沈黙した空気感がリアルです。 彼らには幸せになってほしいものですね。 きっといつかルークも2人を祝福してくれることでしょう。 新しく買ったバンダナのデザインや色が激しく気になります。 子供の名前の「カズ」に、自分もなぜか親近感が・・・(笑