◆フリージアワールドトーナメント◆ ここは聖ヘレンズ国、永く国を恐怖の渦に巻き込んでいた魔将軍ラーハルトを撃破し、国に一時の平和が訪れた。 新シェイド国王は国民に楽しんでもらう為、あるお祭りを開催することに決めた。 その祭りの名は”FREEJIA WORLD TOURNAMENT”である。 ガイア世界各地から強豪が集まり、世界一強いのは誰かを決める大会である。 大会優勝者には偉大なる名誉と共に聖ヘレンズ国の国宝、いわゆる”レア物”が与えられる。 ついに大会当日、各地から予選を勝ち抜いてきた強豪が今集結する! 「只今より、世界最強の戦士を決めるFREEJIA WORLD TOURNAMENTの決勝トーナメントを開催する」 シェイド国王による開会宣言がなされると国民たちはワーと歓声を上げた。 「この決勝トーナメントに進んだ8名の選手を紹介する、まずは聖ヘレンズ国将軍の一人、ルイ・スティン選手!」 「ワー」 「キャールイ様ー!」 一人目の参加者は、聖ヘレンズ国将軍の一人であるルイ・スティンである。 彼はその巧みな剣術の腕で見事将軍の座に上り詰め、現在の将軍の中で最強を誇る。 「ルイ選手、何か一言を」 「問題ない、かすり傷だ!」 いつもの決め台詞である。一体この状況で何の問題があるのか? 「続いてはその弟であり、また同じく将軍の一人、ユウ・スティン選手・・・が出場する予定でしたが体調不良により欠場だそうです!」 「ブーブー」 「ユウ出てこーい!」 二人目の参加者、ルイの弟でありラーハルト打倒に大きな貢献をしたユウ・スティンであるが、どうやら体調を崩したらしい・・・。 「ルイ選手、この件について何か?」 「ああ、あいつはよく拾い食いをするからな。きっと何かにあたったのだろう」 どうやら聖ヘレンズ国将軍も拾い食いをするらしい。 「それは置いといて、続いては三人目の選手、スノースリーブスの村の村長、ザクソン選手だー!」 三人目の参加者は、スノースリーブスの村の村長であり、またフリージアの祖父であるザクソンである。 物語においてかなり重要な役割を持った人物であることはわかるが、どうやって予選を勝ち抜いた!? 「それではザクソン選手、何か一言」 「ああ、腹が減ったのー・・・ビビンバステーキが食べたいわい」 「だそうです。彼はいったいどのような戦いを繰り広げるのか!?」 「続いて四人目の参加者、おっとこれは魔の大陸からの参加者です!魔将軍バジル選手!」 四人目の参加者は魔将軍の一人、バジルである。 何故魔族が参加しているかって、そこは目を瞑ってもらいたい。 「それでは何か一言を」 「俺様が最強だ!お前ら全員なぶり殺しにしてやるよ!ヒーッヒッヒッヒ!!」 「あのーバジル選手これは一応お祭りなので本当に殺さないでくださいね」 「ハイ、わかりました先生!」 「続いて五人目、またもや魔の大陸からの参加者、魔将軍キリト選手だ!」 「キリト選手、何か一言」 「バジルが一人だと心配なので付いてきちゃいました」 「なんと、流石はバジル選手の恋人、わかってらっしゃる!」 「恋人じゃねーし!」 「恋人じゃありません!」 二人が声を合わせて否定する。顔を赤らめているのが可愛い。 「続いては六人目、南クロス大陸代表、ロキ・シャーディ選手!」 六人目の参加者は南クロス国最高司令官ロキ・シャーディである。 彼の実力はシェイド国王やあのジェラルド・ヴァンスも上回るとも言われている。 「では一言」 「私はぬいぐるみが好きだ」 「続いては七人目、またしても南クロスからの参加者、トレビアン・G・マンダム選手!」 七人目の参加者は先日人気投票で1位になったあのオカマの人である。 彼女(?)もザクソン同様、どうやって予選を勝ち抜いたのかは謎である。 「何か一言を」 「今日の私は一味も、二味も、いや53味も違うんだからねー!」 「続いて最後の参加者、これはこれは元将軍であり、失踪が騒がれていたカイン・ヴァンス選手!」 「カイン、お前生きていたのか!?」 ルイから疑問の声が上がる。 「だって優勝賞品レア物らしいし、そりゃ来るでしょ」 「・・・。」 「ではカイン選手、一言どうぞ!」 「レア物は誰にも譲れないんDA!」 「では対戦の組み合わせを発表します!」 第一回戦 ルイ・スティン VS ロキ・シャーディ 第二回戦 ザクソン VS カイン・ヴァンス 第三回戦 バジル VS トレビアン・G・マンダム 第四回戦 ユウ・スティン VS キリト のはずでしたがユウ選手欠場のためキリト選手は不戦勝となります。 「それでは試合開始だー!」 予選、準決勝の詳しい内容はみなさんのご想像にお任せします。 「それではFREEJIA WORLD TOURNAMENT決勝を開始します!予選を勝ち抜いたのはこの2名だ!」 「一人目は圧倒的な強さで見事予選を突破した、カイン・ヴァンス選手だー!」 「ワー」 「ウオー!」 「カインやれー!」 「そしてもう一人は果たしてどうやってここまで来たのか?未知の強さを秘めた選手、トレビアン・G・マンダム選手!」 「トレビアン、何故お前が・・・」 「あっはーん、カインちゃん会いたかったわよーん☆」 「よりによって決勝の相手がお前とは・・・」 「それでは決勝戦スタート!!!」 「うっふーんカインちゃん、私の愛受け止めてー☆」 トレビアンがカインに飛び掛かろうとする! 「うわっ、あぶねぇ!」 カインが危機一髪のところで回避する。トレビアンが地面に激突する。 「いったーい。カインちゃんよくも避けたわね!では次こそ!」 またもやカインに飛びつこうとする。 「閃光!」 「ギャフン!」 「出た!カインさんの閃光だ!」 カインの一撃を受けてトレビアンが激しく地面に叩きつけられる。 「ぐはっ、チョモランマ〜」 「おっと、これは勝負ありだ!ということは優勝はカイン・ヴァンス選手だー!」 観客から拍手と歓声が沸きあがる。 「やった、俺の勝ちだ!」 「ではこちらが国宝になります。」 「おっ、どんなレア物だ!?」 カインが包みを開けてみると 「こ、これは!?」 トレビアンのプロマイド100枚セットを手に入れた! 「・・・。」 「・・・。」 「・・・。」 「いらねぇ・・・」 完 ◆投稿者のコメント◆ 下手な文章ですが楽しんでいただければ幸いです。 ◆企画者のコメント◆ ガイア世界一を決めるトーナメント。 魔族も参加しているところがお祭り的で楽しいです。 ロキのなにげない一言に噴きました。 優勝賞品に魅力が全く無いところが良かったと思います。 それにしてもザクソン長老は、よくエントリーする気になったものです。