◆遠き日の思い出◆ 時はガイア暦1656年聖へレンズ城 聖へレンズ将軍シェイドは、城の廊下で なにやら黄昏ている人を見つけた シェイド「ん?なんだカインか、なにやってるんだ?」 カイン「あぁ、シェイドか・・・ちょっと昔の事を思いだしてただけだ」 シェイド「昔の事?」 カイン「あぁ・・・」 それは遡る事8年前・・・ カイン「はっ!やっ!」 甲高い声が城中に響き渡る ヴェイク「どうしたカインお前の力はこれぐらいなのか!!」 そして、聞こえる男らしい声 ドスッ! カイン「うっ」 バタッ ヴェイク「どうしたカインもうお終いか?」 カイン「・・・」 ヴェイク「・・・」 カイン「・・・」 ヴェイク「・・・」 カイン「・・・」 ボカッ! カイン「いたっ!」 ヴェイク「何黙ってんだ!反応しづらいだろ!」 ハハハハハハハハハハ 周りが笑う・・・ 今日も世界は平和だ 王「ヴェイクよそなたは北に行き魔獣討伐をせよ!」 ヴェイク「はっ!」 これが日常・・・主に魔獣討伐などの任務を依頼されるのが 聖・へレンズ国将軍ヴェイクだ そして、カインはその間学業に勤しんでいる そして、ヴェイクが帰ってくると いつものように手合わせを願いに行く ・・・そして負ける カイン「ヴェイク将軍」 ヴェイク「ん?なんだ?」 カイン「俺はどうやったら 将軍みたいに強くなれるのですか?」 ヴェイク「う〜ん、そうだな・・・」 彼は暫く黙るそしてこう言った ヴェイク「まだ、お前には戦士の産声が聞こえないんだよ」 カイン「戦士の産声?」 ヴェイク「そう、赤ん坊が産声を上げると言う事は  この世に生を受けた証だろ」 カイン「うん」 ヴェイク「それと一緒で、戦士にも産声を上げないと  一流の戦士には、なれないって事」 カイン「でも師匠はそんな事言ってなかったですよ」 ヴェイク「・・・まぁ、それが俺の考えなんで」 カイン「・・・解りました!」 ヴェイク「ん?」 カイン「俺も戦士の産声を上げれるように努力します!」 ヴェイク「おっ、そうかそうか期待してるぞ」 それからカインは毎日毎日修行に明け暮れていた ヴェイクが居ない間は自ら修行し ヴェイクが返ってきたら手合わせを願う これが当たり前になっていた・・・ カイン「う〜ん」 ヴェイク「ん?どうしたカイン?」 カイン「ん・・・なんか」 ヴェイク「???」 カイン「・・・」 暫くの沈黙の後こう口を開いた カイン「まだ、強くなれないのかな?」 ヴェイク「は?」 カイン「いや、あれから2週間も経ってるから 強くなっててもいいんじゃないかって思って」 ヴェイク「あのな・・・」 カイン「ん?」 ヴェイク「いや、なんでもない」 それからまた月日が流れた カイン「ふぅ、これでいいか」 こんなにも夜遅くから何をやっているのだろう? カイン「えぇっと、このナイフとこのおくすりで うん、完璧だ!」 どうやら荷造りをしてるらしい。 カイン「見といてよヴェイク、 俺が魔物狩って来てやるから」 どうやら魔物退治に出るらしい。 ・・・それから3時間後 ヴェイク「ん?・・・!!!」 __________________________ | ヴェイクへ    | |今から魔物を狩って来ます。    | |探さないでください    | |   カインより|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヴェイク「あいつまさか!」 カイン「おっ!あれくらいの魔物なら勝てるな」 カイン「そら!!!」 ドスッ 魔物「ギャー」 バタッ カイン「よっしゃあ!」 意気揚々とカインは城へ帰った シェイド「それからどうなったんだ?」 カイン「あぁ、あの後ヴェイク将軍にこっ酷くしかられたよ」 シェイド「そうか・・・」 カイン「でも」 シェイド「?」 カイン「戦士の産声はしっかりと聞いたぞって言ってた」 シェイド「そうか」 兵士「カイン将軍、王がお呼びです」 カイン「解った今すぐに行く」 今日も聖へレンズ国は平和だ・・・ 完 ◆投稿者のコメント◆ 完全なる私の妄想でございます。 もしも、こうだったら良いなぁと思い作りました。 まぁ、もしもシリーズといった所でしょうか^^; とにかく、私なりには一生懸命作りました! 評価よろしくお願いします。 ◆企画者のコメント◆ 若き日のカインの思い出を描いたシーンですね。 まだ将軍だった頃のヴェイクに指導されているところや、 たった2週間で強くなっていると思ったカインに初々しさを感じました。 戦士の産声を聞いて、たくましくなったみたいですね。 カインの置き手紙の表現方法がとっても斬新で良いなと思いました♪