◆カオスなTOWER OF FREEJIA◆ 「さぁ、レア物を求めて出発だっ!!」 盛り上がる聖ヘレンズ王国将軍カイン・ヴァンス。 そう、ここはまさにTOWER OF FREEJIAの会場である。 見事100階まで上りつめた者にはなんと世界一のレア物が手に入るという。 カイン、アラン、リュウの3人は今まさにその塔に挑もうとしている・・・ 「あ〜腹減った。こんなところ上るぐらいなら、さっさと帰って飯にしましょうよ〜」 カインの部下の一人通称”大食いのリュウ”が嘆いている。 「リュウ、カイン将軍のためだ、そんなこと言ってないで頑張ろう!もしかしたら賞品は食べ物かもしれないぞ。」 「おっ!やるやる!賞品が食べ物と来るなら、この大食いのリュウ様がだまっていられねぇぜ!!」 そう、彼は単純なのである。 「よし、アラン、リュウいくぞ!!」 カインが先陣を切り、3人は塔の中へと駆けて行った。 扉を開けたその瞬間、どこかで聞いたことのある声がした。 「あら、カインちゃ〜ん。お久しぶりねぇ〜」 そう、カインへの激しい片思いがやまない南クロス国王子”トレビアン・G・マンダム”である。 彼はいつもカインに付きまとい、道中にときどき(いや、かなり)立ち塞がる。 「げっ、いきなりお前か!?」 カインが激しく動揺する。 「あっ、あの時の気持ち悪い魔物ですか〜」 そう、アランとリュウは彼のことをずっと魔物だと勘違いしているのである。 しかし彼は人間だ。あれでも。 「ちょっとそこのちびっ子たち、魔物とは失礼ね〜。私は偉大なる”トレビアン・G・マンっ!! いたっ、舌かんだぁ〜」 トレビアンは激痛で走りまわっている。 「よし、アラン、リュウ、そんなやつほっといてさっさと進むぞ!」 「そうですね、あんなのと関わっていると、日が暮れちゃいます。」 3人はダッシュで上の階へ駆けて行った。 「ご飯が冷めないうちに帰ってくるのよ〜」 カインたちは塔の中にいる魔物をばっさばっさなぎ倒して、10階へと辿り着いたのだった。 ー10階ー 「ふっふっふっ、よくもここまでたどり着いたな!しかしここでお前らは俺様に殺されるのだ!!  ヒャーッハッハッハッ!!!」 またもやどこかで聞いた声である。 「お前は、バジルか!?」 「そうさ、カイン・ヴァンス、お前を殺すために俺様はずっとここで待っていたのさ!」 彼は魔将軍の一人、バジルである。またこの階のボス役でもある。 「来い、バジル!俺たちはどんな敵が来ても負けないぞ!!」 カインが剣を抜く 「ふっ、そうかならば魔族の本気を見せてやる!真の姿に怯えるがいい!!」 バジルが変身しようとした瞬間 「あ、バジル、そんなところにいたのですか。寄り道しないでさっさとコンビニに行ってきてください。」 この清楚な男性はバジルと同じ魔将軍の一人キリトである。 「そうだ、俺様ヴェイク様におつかい頼まれたんだった!」 「早くアイス買ってきてくださいよ〜ヴェイク様怒ってましたよ。」 「くそ、カイン、覚えておけよ〜」 ヒーロー物の雑魚キャラのセリフである。 「結局、あいつ何しに出てきたんだ?」 「さぁ・・・」 カインたちはまた魔物を倒しまくって以下略 ー20階ー 20階にはお馴染みのあの兄弟がいた。 「よっ、カイン。お前たちもここに挑戦しにきたんだな」 「ユウ、もたもたしてないでさっさと行くぞ!」 聖ヘレンズ国将軍ユウ・スティンとその兄であるルイ・スティンだった。 「ユウ、ルイ、お前たちもここに来ていたのか!?」 「ああ、お前と同じくレア物目当てでな!ま、当然お前も来ると思っていたぜ。」 「ていうかこのダンジョンって3人グループで攻略するはずだが、あと一人は?」 「二日酔いがひどくてリタイアしました。」 「え!?」 「だって〜ダーク参謀がさぁ〜」 「ああ、あいつもグループの一員だったのだが、昨日飲みすぎたようで・・・」 ルイが答える。 「2人で大丈夫なのか?」 「問題ない、かすり傷だ!」 ルイ兄はお馴染みのセリフでやってのけた。 「ああ、そうか・・・」 「ところでこの部屋のボスはどうしたんですか?」 アランが尋ねる。 「ああ、それなら俺たちがとっくに片づけたぜ!なんか瞬殺の流星とかいってたけど・・・」 「あいつらか・・・」 カインが呆れる。 「まあすまない、では俺たちは先に進むとしよう。」 カインたちが次の階へ進もうとした瞬間 「おっーと、そうはさせないぜ!」 ユウが引き留めた。 「どうした、ユウ!?」 「次の階に進みたきゃ、俺たちを倒していきな!!」 「は!?」 「だから・・・俺たちを倒せって・・・」 「何故お前たちを?」 「なぁカイン、レア物を俺たちに取られたいのか?」 「ぬぁ〜に〜!!それは絶対に許さん!」 単純である。 「それでこそカインだぜ!さぁ、さっさと勝負と行こうか!俺様の愛と愛と愛で、お前らなんか一撃だぜ!」 ユウが剣を構えた。 「よし、カイン将軍、いきましょう!」 「ああ!」 3人も剣を構えた。 「よし、ルイ兄、クロスゲートいくぜ!」 「ちょっとトイレ。」 「なんですとぉー!!!!!!」 ユウが愕然とする。 「アラン、リュウ、今のうちに総攻撃を仕掛けるぞ!」 「はい、カイン将軍!」 「えっ、おいカインちょっと待てって」 戸惑うユウにまずは二人の攻撃が仕掛けられる。 「喰らえ!」 「閃光!」 「燃えろ!」 「燃えなっ!」 アランとリュウの連携技”閃光連撃”が華麗に放たれた。 「どわぁぁぁぁっ!ちょっとタンマだって!!」 「止めは俺に任せろ!」 「おい!待て!待てって!」 「月光、これがお前の見る最後の技だ!!」        ドォーーーーーーーーン!!!! 「ぐはぁぁぁぁぁっつ!チョモランマ〜」 ユウはお星さまになりました。 「よし、俺たちの勝利だ!」 こうしてカインたちは無事100階まで上りましたとさ。 景品はトレビアンのぬいぐるみでした。 いらねぇ・・・・byカイン めでたしめでたし ◆投稿者のコメント◆ 文章が稚拙ですが楽しんでいただければ嬉しいです! ◆企画者のコメント◆ 開始早々、まさかのトレビアン出現にビックリです(笑 関わらなくて正解ですね。関わると絡んできますから。 それにしてもユウ、ルイ、ダークのチームは何とも妙な組み合わせです。 いったい彼らはどんな会話をするのか気になりますね。 会話にスピード感があって、とってもテンポが良かったと思います♪